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VERA DRAKE *ヴェラ・ドレイク*
2004年/英・仏・ニュージーランド
監督 :マイク・リー
CAST:イメルダ・スタウントン、フィル・ディヴィス、
    ピーター・ワイト
ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞(作品賞)、女優賞

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<STORY>
1950年、冬のロンドン。自動車修理工場で働く夫とかけがえのない2人の子どもたちと貧しいながらも充実した毎日を送る主婦ヴェラ・ドレイク。家政婦として働くかたわら、近所で困っている人がいると、自ら進んで身の回りの世話をする毎日。ほがらかで心優しい彼女の存在はいつも周囲を明るく和ませていた。しかし、そんな彼女には家族にも打ち明けたことのないある秘密があった。彼女は望まない妊娠で困っている女性たちに、堕胎の手助けをしていたのだった。それが、当時の法律では決して許されない行為と知りながら…。
<感想> 評価 ★3.5
英国の典型的な労働階級の町。貧しくても愛する家族と健康があれば生活していける。が、病気をしたとき、望まない妊娠をしてしまった時、日々の生活さえギリギリな彼等には医者にかかることなど不可能だった。ヴェラは自分も望まない妊娠で苦しんだ経験があり、優しさから堕胎処置を違法だと知りながら、困っている女性のためにと無償で行い続けている。この時代、英国法律では「いかなる理由があろうとも人工中絶は犯罪行為。たとえ医療目的でも3年以上の懲役を科す」とされていた。この法律が女性にどれだけ厳しいものか、正当な堕胎をする為にどれだけの費用が必要か考えただけで違法行為が行われるのは想像できるのに政治や裕福な階級の決める法律はなんて傲慢なのだろうか。
優しさは時に残酷さを生む。ヴェラの行った堕胎処置は完璧ではない。そして命を落としかねる事態をまねくこともある。ヴェラはそんな事実を知らなかった。知っていたら?それでもきっとヴェラは堕胎措置を続けただろう。この時代は女性が生きていくのに不利だったのだ。
この映画が暗く、重くなり過ぎないのはヴェラを演じたイメルダ・スタウントンの存在が大きい。イメルダ・スタウントンの太陽のような温かさ、大きさ、笑顔で家族のみならず多くの人が救われたと思う。私がとても印象に残った場面は、犯罪者として連行された事実を知った息子が母親を非難する場面。父親は怒りはあってもママを許せと息子に言う。「ママを許せと言うの?」父親に詰め寄る息子。父は「そうだ」「ママはお前がどんなことをしてもずっと許し続けてきただろ?」「許せるはずだ、お前も。お前のママなんだから」と。
この映画の中で一番心にグッときた言葉。母親は子供のためにどんな事も共有し、許容し受け入れる存在なのだ。私に母もそうだったし、私もそうありたいと思う。母親は偉大である。
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